「遺言書は必須」「生前贈与しないと損!」「やっぱりまずお墓を買わないと」……ひと口に相続といっても、やるべきことが多すぎて、何から手をつけていいのかわからない。本当に必要なもの、そして優先させるべきことは何なのか──。専門家たちにランキングしてもらった。【相続の準備ランキング・前後編の前編】
舞台はとある大豪邸。本家、分家のくせ者揃いの一族が一堂に会し、亡くなった当主の残した遺言状を囲んで侃々諤々……「相続争い」と聞くとどうしても、「お金持ちにしか縁のないこと」と、こんな情景を思い浮かべる人も多いだろう。
だが司法統計によると、遺産分割をめぐって全国の家庭裁判所に持ち込まれた審判・調停の件数は、2022年度だけでも1万2981件にのぼる。
そしてなんと、そのうち遺産総額5000万円以下が8割近くを占めており、決してお金持ちでなくとも相続でもめやすいことがわかる。相続争いは決して他人事ではないのだ。
少しでも円滑な相続にするためにはやはり、元気なうちから準備をすべき──だがそもそも、何から手をつければいいのかわからないのが、相続対策のいちばんの問題点だ。そこで本誌・女性セブンは、相続のプロ8人に「絶対に必要な相続準備」のアンケート調査を実施した。【*】
【*8人の「相続の専門家」に、「優先的にやっておくべき相続準備」を1~10位まで挙げた上で10点満点で採点してもらい、本誌・女性セブンにて集計。 明石久美さん(相続・終活コンサルタントで行政書士)/板倉京さん(税理士)/遠藤知穂さん(ベリーベスト法律事務所の弁護士)/大田貴広さん(税理士)/木下勇人さん(税理士・公認会計士)/曽根恵子さん(相続実務士で夢相続代表)/丸山晴美さん(消費生活アドバイザー)/三原由紀さん(プレ定年専門ファイナンシャルプランナー)】