特例を使わなくても非課税になる贈与
他にも教育資金や結婚・子育て資金の一括贈与、住宅取得等資金の贈与特例といったまとまったお金を非課税で贈与できる期間限定の制度があるので覚えておきたい。
また、特例を使わなくても生活費や教育費などの贈与は非課税になる可能性がある。必要な機会ごとの都度贈与は、扶養義務者からの金銭援助として年110万円を超えても課税対象外となる。
「贈与は孫や子の妻といった法定相続人以外にもできますし、相続人にならなければ贈与分を相続財産に戻す7年ルールも適用されません。ルールを知り、賢く活用することが重要です」(曽根氏)
孫を養子にすることで法定相続人を増やして基礎控除を上積みする方法や、実際の価値よりも相続税評価額が割安になる都内のタワマンなどを分割して所有する不動産小口化商品の購入など、生前にできる相続税対策はたくさんあるのだ。
※週刊ポスト2024年3月8・15日号