スマホやPCのパスワードも忘れず共有を
お金まわりの整理整頓をしておくだけでも、相続はかなりスムーズになるとアドバイスするのは、消費生活アドバイザーの丸山晴美さんだ。
「銀行名や口座番号、保険会社名、証券番号などをあらかじめリスト化しておくだけでも、遺族は助かるものです。カードの請求元やサブスクなど毎月の引き落とし状況などもリスト化しておくといいでしょう。
ネット証券のほか、クレジットカードやサブスクなどは明細がメールで届くことも多いので、スマホやパソコンのパスワードも忘れずに共有を。明細書は定期的にダウンロードしてプリントアウトして保管しておくのが親切です」
元気なうちに、クレジットカードやキャッシュレス決済は1、2社程度に絞るなど、お金まわりは可能な限りシンプルにしておくことが、のちの相続をスムーズにする。
「銀行口座や証券口座もできるだけ減らしておきましょう。以前〝銀行口座8つ、証券口座5つ〟を残したまま亡くなったかたがいて、それらすべての金融機関に相続人を証明する書類を提出するためには、非常に大きな手間と時間がかかりました」(板倉さん)
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