2022年のイーロン・マスク氏による買収以降、アイコン・名称はもちろん、閲覧数公開や有料化など、さまざま変更が実施されたX(旧Twitter)。少しずつTwitter時代の面影も薄れつつあるが、その利用率は依然として高い。
総務省の「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によると、1位はLINE(94.0%)、2位はYouTube(87.1%)、3位はInstagram(50.1%)、4位はX(45.3%)、5位はFacebook(29.9%)だ。
一方、異変も起き始めている。同調査によると、平成24年度(2012年)以降、Xの利用率は上昇を続けてきたが、令和4年度(2022年)に初めて減少に転じた。2022年時点では46.2%からわずか0.9ポイントダウンだが、実際には「アカウントはそのままにしているが、全く使っていない」と、事実上“X離れ”をしている人も増えているようだ。いったいXのどこに不満を持つようになったのか、本音を聞いた。
ハッシュタグにまったく関係ない女性の画像が出てくる
金融機関勤務の30代女性・Aさんは「Xになってから本当に使いにくくなった」と嘆く。
「まず検索が機能不全に陥っていますよね。何か検索しても、ハッシュタグを使った関係ない投稿ばかり出てくる……。能登半島地震の発生時にもほしい情報になかなかたどりつけなかったし、震災関連のハッシュタグにまったく関係ない、セクシーな格好をした女性の画像がバンバン出てくる。うんざりでした」
AさんがXを利用するのは、推し活のため。男性アイドルグループの情報収集用に利用しているだけだが、それでもフラストレーションが溜まるようになった。
「『おすすめ』にも全然関係ない内容が流れてくるようになりました。話題のニュースならまだしも、パパ活、整形などの興味がない投稿ばかり……。副業を紹介するアカウント、お金の援助を求めるようなアカウントにフォローされることも増えました。
さらには、ファン同士の論争を目にすることも多い。それも辛かったですね。見たくないものを見るのが苦痛なので、Xはなかなか開かなくなりました」(Aさん)