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セルフネイルにセルフ脱毛も提供…「『chocoZAP』って結局なんですか?」RIZAPグループ社長に素朴な疑問をぶつけてみた

RIZAPグループ株式会社の代表取締役社長・瀬戸健氏

RIZAPグループ株式会社の代表取締役社長・瀬戸健氏

地方活性化に乗り出すRIZAP

 運動に馴染みのない人々、運動に苦手意識を持っている人々に向けて、フィットネスのサービスを提供する。「官民連携コンビニジム」の取り組みには、瀬戸氏の哲学が最も表れていると言えるかもしれない。こちらがメインターゲットとしているのは、高齢者をはじめとした地方に住む人々だ。

 全国の地方自治体では、空き家などの余剰スペースの増加、地域コミュニティの衰退による高齢者の孤立といった問題が深刻化している。そこでRIZAPグループは、「chocoZAP」で得た無人運営によるローコストオペレーションの知見をもとに、地方自治体と提携して、官民連携コンビニジムを推進しようとしている。地域住民への健康増進プログラムの提供など、もともと自治体との取り組みを行なっていたため、すでに35自治体(2024年2月14日時点)と提携しており、昨年6月には兵庫県養父市に官民連携コンビニジム1号店を出店した。

「わが家のおばあちゃんは104歳まで長生きして、よく散歩していたんですが、ぴんぴん歩いているのに『認知症による徘徊じゃないか』とか『ケンカして家から追い出されたんじゃないか』とか余計な疑いをかけられてしまっていました。専用の施設やサービスなんてものもないし、地方で高齢者がアクティブになれる場所や機会ってほとんどないんですよね。

 高齢者が若い世代に気後れすることなく1日5分でも体を動かせて、知り合いとも話すことができて……という施設への需要は、今後どんどん高まっていくはずです。『chocoZAP』で培ったノウハウは、地方活性化のお役に立てるものだと確信しています」

 RIZAPグループの企業理念、それは「『人は変われる。』を証明する」だ。最後に瀬戸氏に、あらためてフィットネス事業への想いを聞いた。

「運動をはじめとした自己投資を民主化したい。自分に手間ひまをかけることは贅沢とされてきましたが、特別視されてきたサービスを身近なものにして、誰もが普通に自分磨きをできる社会を作りたいと思っています。『chocoZAP』などのサービスを通して、人々が少しでも健康になり、自分のことを好きになって日々を前向きに過ごせるようになってもらいたい。その一心ですね」

取材・文/原田イチボ(HEW)

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