2024年の始まりにおいて、この計算による目標株価は、史上最高値である3万8957円より若干低く、すぐに最高値を更新することは難しいと予想していました。しかし、予想を覆し、株価は史上最高値を超え、さらなる上昇を遂げています。
次の目標株価を「E字計算法」で算出
テクニカル分析の進行形として、次なる目標株価の計算には「E字計算法」と呼ばれる手法を使用します。
この手法では、先に述べた2023年1月の安値(2万5661円)からの8111円の上昇幅をもとに計算を行います。
N字計算法では調整後の安値からの上昇幅を加算して目標株価を導き出していましたが、E字計算法ではこの上昇幅を直前の高値から加算し、新たな目標株価を算出します。
具体的には、以下の計算によりE字計算法の目標株価が求められます。2023年6月の高値(3万3772円)に8111円を加算することで、目標株価は4万1883円となります。現在はすでにN字計算法で計算できる目標株価と史上最高値を超えており、次のテクニカル分析による目標株価は4万円を大きく超える数値になっていました。
上昇速度が急であることから過熱感が指摘される場面もありますが、この目標株価を考慮すると4万円を超える水準というのは、株価が異常値に達しているわけではないと考えられます。
急激な変動に要注意
ここまでテクニカル分析を踏まえた目標株価の設定について解説してきましたが、日経平均の上昇トレンドが持続している背景には、日本市場における「外国人投資家」の影響が大きいことも見逃せません。