電気・ガス・水道は10日間止まると想定
自宅の耐震性と地盤を確認したら、家具の転倒・ガラス飛散の防止対策を。
「建物が無事でも、家の中がめちゃくちゃな状態では在宅避難は不可能。けがを防ぐためにも事前の準備が重要です」(前出・釜石さん)
防災士の草野かおるさんによれば、耐震ラッチ以外は100円ショップのグッズで対策できるとのこと。併せてライフラインが止まっても自力で賄える分の備蓄も必要だ。
「ガスや水道より早く復旧するとされる電気ですら、これまでの大地震で、10日間は使えないケースがありました。一般的に備蓄品は災害発生から3日分の用意が推奨されてきましたが、これからは、10日分は用意しておいた方がいいと思います」(釜石さん)
家族構成で備蓄の量や品目は多少異なるだろうが、食料や水、トイレの代替品、カセットコンロは必須品目。掲載のリストをもとに準備しておこう。
【プロフィール】
稲垣暁さん/防災士・社会福祉士。沖縄国際大学非常勤講師。1995年に「阪神・淡路大震災」を経験。現在は自身の被災体験をもとに防災啓発、被災地支援活動に取り組む。
釜石徹さん/マンション防災士。災害対策研究会主任研究員・事務局長。独自に考案した「マンション防災スマートシート」が内閣府主催のジャパン・レジリエンス・アワードなどで優秀賞を受賞。全国各地の自治体や主要官庁などで防災講演などを行う。
草野かおるさん/防災士。自治体などで16年にわたり防災活動にかかわったことがきっかけで防災士に。イラストレーターとしても活躍。著書に『おうち避難のためのマンガ防災図鑑』(飛鳥新社)など。
(第2回につづく)
取材・文/植木淳子 イラスト/草野かおる
※女性セブン2024年3月21日号