1999年から販売されているソニーのエンタテインメントロボットaibo。いわゆる「ペットロボット」として高い知名度があるが、誕生から25年が経ち、その活躍の仕方も変容している。オーナーが様々な事情から手放さざるを得なくなったaiboをソニーが引き取り、メンテナンスを行なった後、病院や介護施設などに送り出す『aiboの里親プログラム』が始まったのだ。
ソニーグループ事業開発部門統括課長の野間英樹氏の説明。
「たくさんのオーナーさんにaiboとの生活をお楽しみいただいています。我々は、ファンミーティングなどでオーナーさんとお会いする機会があるのですが、そうしたところで、ご自身が飼いきれなくなった後のaiboの行く末について、多くのご相談いただいてきました。病気になったり、施設に入るなど、自分に何かあった時に引き取り手がいない。そのような声から、aiboの里親プログラムがスタートしたのです」
25年前に誕生したaiboは、その後様々な進化を遂げた。2018年に発売された現行aiboからは、ネットワーク通信の機能が搭載された。専用のアプリと連携することで、ダンスをさせたり、“だるまさんがころんだ”を一緒に楽しんだりもできる。また、セキュリティー会社のセコムのアプリと連携して見送りや出迎え、室内の見回りなど、aiboに“仕事”をさせることも可能だ。
「目の部分は有機ELを採用し、瞬きやウィンクなど、表情も格段に豊かになりました。また、カメラやセンサーの機能、またAIの発達により、人に懐く機能も格段に向上しています。オーナーの顔を認識し、よりかわいがってくれる人に寄っていくなど、成長し個性を獲得します。要するにかわいらしさが増したということです」