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【50才からでも遅くない】老後資金づくりのための新NISA活用術 増やしたお金を取り崩す際の「出口戦略」は年金の受け取り方と合わせて考える

50才からでも新NISAを使って資産を増やせる(写真:イメージマート)

50才からでも新NISAを使って資産を増やせる(写真:イメージマート)

 1月に「新NISA(少額投資非課税制度)」が始まったこともあり、投資ブームは高まり続けている。贈与税が非課税となる年間110万円までの「暦年贈与」を新NISA口座で運用させれば、110万円からどれだけ増えても非課税のまま。長期で運用することで、億単位の資産を残すことも夢ではなくなる。【新NISA×生前贈与・第4回。第1回から読む

 もちろん、自分たちの老後資金づくりにも、この新NISAは活用できる。複利的効果を得るには「長期での運用」が強い味方になってくれる。百年コンサルティング代表で経営戦略コンサルタントの鈴木貴博さんは「5年間だけ頑張る方法」を提案する。

「例えばいま35才の夫婦なら、40才までの5年間は生活を切り詰めて預金を取り崩しながら、新NISAの上限いっぱいの年360万円を積み立てるとします」(鈴木さん・以下同)

 そうして合計1800万円を65才まで、S&P500の年率8.1%(※直近50年の年平均増加率)で運用できると、総額は1億5900万円になる計算だ。

50才で始めても「10年で倍額」にできる可能性

「50才から始めても、65才までの15年間で1800万円を運用すると5800万円になります。さらに70才まで働きながら運用を続ければ、20年間で8500万円に。50才から60才までの10年間でも3900万円と、元手の2倍以上になります。

 たとえ始めるのが遅くても“10年で倍増”する可能性のある金融商品はほかにない。何才からでも始めた方がいい」

 老後は、増やしたお金を取り崩しながら暮らすことになるだろう。だがこのとき「運用を続けながら、資産の一部を取り崩す」という選択を取れば、お金が減り続けることはなくなる。

「50才から65才までの15年間で5800万円になった場合、その後も年率8.1%で運用を続けるとすると、1年で470万円ずつ増える計算になります。つまり『年470万円まで』を取り崩すのであれば、財産はずっと減らないということ。

 これを年500万円ずつ取り崩すことにすると、100才時点での残高は300万円になり、年600万円に増やすと85才で底をつく計算になります」

 平均寿命が延び続けており、特に女性は長生きしやすいため、できるだけ資産寿命を延ばすには、取り崩す額は増やしすぎない方が安心だろう。

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