新NISA(少額投資非課税制度)がスタートし、投資デビューする人も増えている。なかには株主優待目的の投資を検討する投資家もいるだろう。では、優待投資をする際は、どういった点に注意すればよいのだろうか。ファイナンシャルプランナー・森田悦子氏が、優待投資を成功させるためのポイントについて解説する。
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株主優待とは、一定数の株を保有する株主に対して企業が何らかのメリットを提供することだ。自社製品やサービスを贈ったり割引したり、特に関連のない金券や商品を贈ることもあり、全上場企業の3分の1程度が実施している。優待は年に1~2回実施され、保有している限り受けられるので、株式投資の恩恵を実感しやすいのもメリットだ。この優待投資を成功させるためのポイントを4つ紹介しよう。
【優待成功のポイント1】フル活用できる優待を選ぼう
優待の内容はバラエティ豊かで、品物が届くこともあれば、お店で使える優待券が届くこともある。後者の場合は自分の生活圏に店舗があり、日常的に使えることが必須だが、店舗が近くにない人のために送ってもらえる品物を選択できるようにしているケースもある。また、ECサイトで使える優待券やポイントなどは地域を問わず使える。
【優待成功のポイント2】買い時を見極めよう
優待の権利を得るには、権利確定日に株を保有している必要がある。株を買ってから株主になるまでは3営業日かかるので、権利確定日の2営業日前の「権利付き最終売買日」までに株を買っておく必要がある。一般的に権利確定日の1か月前ぐらいから優待狙いの買いが入りやすく、株価が上がりやすいので、2~3か月前ぐらいから意識しておきたい。権利付き最終売買日の当日や直前には逆に下がる傾向もみられるので、買い時を逃した場合もあきらめずにウォッチしたい。
1年以上など継続保有を条件としたり、長期保有で優待が拡充される企業も多いので、投資銘柄とは長く付き合う姿勢も重要。権利確定日は月末であることが多いが、まれにそうでない場合もあるのでよく確認しておこう。