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【中学受験に異変】最難関校・筑駒で「繰り上げ合格」増加はなぜ? 御三家から中堅校まで「玉突き状態」に

筑駒の通学区域は2024年度に拡大された(同校ホームページより)

筑駒の通学区域は2024年度に拡大された(同校ホームページより)

 例えば追加となった上尾市だと、JR上尾駅から池尻大橋駅まで1時間弱。池尻大橋駅から筑駒まで徒歩15分。駅までの時間を考えると片道1時間半近くかかるとして、往復3時間ほどの通学時間になる。

 最難関校なので、このように長時間の通学時間をかけてでも通う生徒がいるのは当然だ。実際、2024年に御三家に合格した埼玉在住の生徒の保護者はいう。

「1月に埼玉県内の中学で合格をもらっていたので、2月は強気に攻めました。1日の午前は御三家、2日は難関校、4日は城北に出願しました。そうしたら、3日だけぽっかり空いたんです。塾から3日は筑駒を受けたらどうかといわれました。住まいが今年から通学区域になるからと。結果は不合格でしたが、それは想定内だったのでまったく不満はないです」

 仮に受かっていたどうしていたかと訊くと。

「本人がどう思うかはわかりませんが、親としては通わせたいですね。片道1時間半ぐらいかかりますが、学費は安いし、天下の筑駒ですから進学させたいですよ」

 今回は、筑駒の通学区域の広がりについて言及をした。次回はこれがどう受験に影響したかを解説しよう。

第2回につづく

【プロフィール】
杉浦由美子(すぎうら・ゆみこ)/ノンフィクションライター。2005年から取材と執筆活動を開始。『女子校力』(PHP新書)がロングセラーに。『中学受験 やってはいけない塾選び』(青春出版社)も話題に。『中学受験ナビ』(マイナビ)では小説『ボリュゾっていうな!~ギャルママが挑む“知識ゼロ”からの中学受験ノベル~』を連載。

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