大企業・有名企業ブランドに囚われるな
誰もが知っている大企業なら安定的な配当が得られるはず──そんな常識を疑うことも肝要だ。
清原氏は終始一貫して、大企業信仰とは真逆の戦略で成功を重ねてきた。
「規模が大きい企業ほどフォローする機関投資家や証券会社のアナリストが多く、一般の個人投資家がいくら勉強しても彼らには追いつけない。
たとえばソニー。あまりに事業が多くて全体像が掴めないので、株価が今後どうなるか私でさえもまったくわかりません。そうした銘柄のリサーチは原則しません」
現役時代、清原氏が徹底的に注目してきたのは、時価総額が500億円未満の「小型株」だった。
「小型株は出来高が少なく、売買したいタイミングで売買できない(流動性が低い)リスクもあり、機関投資家やアナリストが手を出しません。結果、成長が見込める企業なのに株が安く放置されているケースが多い。割安の小型成長株を見つけることこそ、個人投資家が一番儲けやすい方法です」
(第2回に続く)
※週刊ポスト2024年3月29日号