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真面目に音楽やってるバンドマンたちの嘆き SNSで注目されないと日の目をみない現実に「実力で勝負したいのに…」

昔は地道に路上ライブなどで知名度を広げていった(写真:イメージマート)

昔は地道に路上ライブなどで知名度を広げていった(写真:イメージマート)

プライベートの「クズさ」が話題を呼ぶSNS時代

 別のバンドでギターボーカルをしているCさん(26歳)は、SNSでプライベートの切り売りをしないとバズらない現状に疑問を感じているという。

「最近若い世代に人気の邦ロックバンドは、だいたいプライベートを切り売りしています。たとえばクズな恋愛事情だったり、ファンと遊んでいるとかそういうことですね。そのクズさを、Z世代の若者の一部が『エモくてエロい』などと評価する。そういう音楽性やバンドの方向性をすべて否定したいわけではないですが、音楽面でまじめにやっているバンドは苦しいし、よい気持ちはしていません。

 いまはSNSで、いわゆるワーキャーのファンがつきやすい時代です。ビジュアルが良いとか、エモい空気感によってTikTokでバズると、そこから一気に観客動員が増えたりする。そういう時代に、自分たちはプライベートをどの程度さらしていくのか、そういう本質的な面以外、つまり音楽以外のところでどうすべきか悩んでいるバンドは多いと思います」(Cさん)

 SNSが発達した今では、XやInstagram、TikTokなどでのプロモーションが大きな効果を発揮する。その弊害として、音源やライブそのものの良し悪しや、音楽への「まじめさ」が、なかなか消費者に届かない──。そんな状況に苦しんでいるバンドマンたちから、嘆きの声が漏れている。

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