冷たい視線を送ってみても向こうは画面を凝視して気づかない
金融機関勤務の30代男性・Bさんは、オンラインでの「サークル勧誘」に遭遇したことがあるという。
「混んでいるコーヒーチェーン店で、やっと空席ができたカウンターに座って、パソコンを開いて仕事をしていたんです。すると、隣の席の大学生らしき男性が、突然『こんにちは~』と大きな声を張り上げたんです。
何事かと思ったら、オンラインで複数の人たちを相手に、サークルの説明会をしているようでした」
Bさんは、「確かにわざわざ声をかけて対面で勧誘しなくても、オンラインで募集して説明会をすれば、タイパはいいでしょうね」と、その効率の良さは認めつつも、「周囲にいる人たちのことも考えてほしい」と憤る。
「ハッキリ言って聞きたくもないのに、T大生であることとか、AIがなんとかとか、めちゃくちゃ耳に入ってくるんです。何度か視線を送ってみるも、向こうは画面を凝視していて、気づく素振りはありません。しまいにはうっせえ!と叫びそうになりました。
席を移ろうかと思っても、空席はない。イライラが限界に達した時、『興味がある人は今映っているQRコードから申し込んで……』的な言葉が聞こえて、やっと終わると安堵しました。お前のサークル勧誘は進んでも、こっちの仕事はさっぱり進まなかったよと愚痴りたくなりました」(Bさん)
「社畜のままで本当に幸せなの?」セールトークが丸聞こえ
メーカー勤務の30代女性・Cさんは、怪しいビジネスの説明が聞こえてきたことがあり、「気になって、もはや仕事どころではなかった」と振り返る。
「ネットワークビジネスなど、怪しい儲け話の勧誘の話が聞こえてきたんです。そのカフェには、そうした勧誘はしないでくださいといった趣旨の張り紙がしてあるんですが、ちょうど私がパソコンを開いている時、店員さんの目が届かない場所で隣にいた男性がにわかに『ちょっと後ろがうるさくてごめんなさいね』と言い出したんです。
びっくりしてその男性のほうを見たら、画面の向こうの相手に資料を見せながら、『月○万円楽に儲かります』『××に参加しませんか?』などと言っていて、明らかな勧誘なんですよ。さらには『社畜のままで本当に幸せなの?』とか言っていて、胡散臭すぎて、逆に耳をそばだててしまいました(笑)。仕事は進みませんでした……」(Cさん)