キャリア

完全在宅勤務へのシフトが揺さぶる家族の関係 ウザがる子どもたち、実質的な家庭内別居に発展するケースも…

「夫婦ともに自宅で仕事」の難しさ

 夫婦揃って完全リモートワークになったことで、夫婦関係がギクシャクしたケースもある。都内に住むイラストレーターのBさん(30代男性)は、フリーランスで仕事をしている。

「コロナ前から、ずっと家で仕事をしています。立て込んでいるときは、何日も自室にこもって仕事をすることもあるんですが、暇な時もあって、場合によって1週間くらいほとんど仕事をしないこともあります」(Bさん・以下同)

 Bさんの妻は小さなIT企業に勤務しており、コロナ禍が始まって以降、基本的に在宅勤務となった。なお、夫婦に子供はいない。

「コロナ禍前は、私が家にいて空いた時間で家事をやっていたんですが、コロナ禍以降は2人で分担するようになりました。でも、2人で家事のやり方が結構違うんですよね。これまで私のほうが“主夫”に近い形だったこともあって『掃除はこうやるべし!』みたいなやり方があるんです。だから、妻の掃除の仕方でちょっと気になることがあると、ついつい文句を言ってしまうんですよね。それで喧嘩になることが増えました」

 昼食でもめることも多いという。

「妻が出社して私だけが家にいるときは、昼食も適当に済ませていました。家にある菓子をつまむだけのこともあるし、前の日にパンを買っておいて、それだけで済ませることもありました。

でも、妻は昼食もしっかりと食べるタイプなんです。妻が作ってくれるときもあるんですが、私があまり食べたくない時もある。『今日はいらない』とかいうと、妻の機嫌が悪くなってしまって面倒なんですよね……」

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