一方、週末の東京市場の下げは、台湾や中国市場が休場だったことで、米国株安の影響を東京市場が一手に受けたために下げ幅がきつくなったとの声もある。今晩の3月米雇用統計を受けての米国市場次第ではあるが、週明けの東京市場は売られすぎに対する買戻しが入る可能性はあろう。
今週は、ニュージーランド準備銀行や欧州中央銀行(ECB)などの金融政策決定会合の開催が予定されている。3月のECB理事会において、早ければECBは6月にも利下げを実施する可能性が高まっていたが、足元の原油価格上昇などエネルギー価格の上昇が影響して、利下げ実施のタイミングが後ずれするとの見方もある。日銀金融政策決定会合は25-26日、米連邦公開市場委員会(FOMC)は30日から5月1日に開催される。
ECB理事会後、2週間ほど時間が空くうえ、各中央銀行は独自の声明及び見解を出すことで参考にならないかもしれないが、インフレ見通しと利下げのタイミング等に関して、ECB理事会がどのような声明を出すか注目だ。足元、政府・日銀による円買い介入への警戒感が強いことから、インフレ見通しの長期化や利下げ時期の後ずれ等が発表されれば、米連邦準備制度理事会(FRB)も同様の見解をするとの思惑から、日米金利差の拡大期待に着目した投機筋による円売りドル買いなども再開する可能性がある。為替の乱高下は、株式市場にネガティブな要因となる傾向が多いので注意が必要だ。
今週にかけて、国内は、8日に2月国際収支、3月景気ウォッチャー調査、9日に3月消費者態度指数、10日に3月国内企業物価、12日に2月鉱工業生産(確報値)などが予定されている。
海外では、10日にニュージーランド・中銀政策金利、カナダ・中銀政策金利、米・3月消費者物価指数、2月卸売在庫(確報値)、週次原油在庫、3月FOMC議事録、11日に中・3月生産者物価指数、欧・ECB政策金利、独・2月経常収支、米・新規失業保険申請件数、3月生産者物価指数、12日に英・2月鉱工業生産指数、製造業生産高、貿易収支、月次GDP、独・3月消費者物価指数(確報)、米・4月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)などが予定されている。