家庭内の争いに法は不介入という原則があるが、良好な家族関係を築くには、しっかりとルールを守る必要がある。以下の事例について、実際に罪を問われることはほとんどないが、家族にこそ「親しき仲にも礼儀あり」を貫くのが令和の常識。家族を自分の所有物かのように扱っていたら、不和や離婚に発展することも。ついやりがちなNG事項を6つ紹介しよう。
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子供のお年玉を預かると言って使う《横領罪の可能性も》
「民法では、子供が財産を保有する権利が認められています。お年玉は“子供への贈与”なので子供の財産。それを親が無断で使えば横領になる可能性が。民事でも賠償責任が生じます。お年玉は子供のものだという認識を」(弁護士・田畑淳さん)
家族名義のクレジットカードを使う《規約違反・詐欺罪の可能性も》
サインレス決済の普及で他人名義のカードの使用がバレづらくなったが……。「たとえ家族間であったり、名義者の同意を得ていたとしても、カード会社との規約違反です。使用した店への詐欺罪が成立することもあります」(田畑さん)。
家族のスマホを無断で見る《不正アクセス禁止法違反の可能性も》
「家族のスマホであっても、ロックを外してパスワードなどを無断で使い、LINEなどのアプリを立ち上げると、『不正アクセス禁止法』違反の可能性が」(田畑さん)。場合によっては罰金などが科せられることを覚えておきたい。
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