スマホ依存を脱却「SNSを消すと寝つきも良くなった」
世界的ベストセラー本をきっかけにSNS断ちを始め、「寝つきがよくなった」と語るのは、都内でエンジニアとして働く男性Bさん(20代)だ。
「SNS断ちをするきっかけは、アンデシュ・ハンセンの『スマホ脳』(新潮新書、2019年)という本でした。この本は、スマホが脳を過労させ、睡眠障害やうつ病、記憶力、集中力、学力の低下、依存といった被害をもたらすと警鐘を鳴らしたものです。
一日中、一瞬の隙があればスマホを触ってしまう依存状態から脱却したくて、まずは一番利用時間が長いSNSをアンインストールしようと決意しました。まずインスタ、次にXを消しました。LINEは連絡手段なので残してありますが、基本的にそれ以外は生活に支障がないことに気づいたんです」(Bさん)
LINE以外のSNSを消去して、日常生活にはどのような変化があったのか。
「もともとインスタで友人のストーリーを見て、いちいち反応していたんです。それで友情が続いている感覚もありました。でも、いざ見なくなったら、まったく困りませんね。むしろ友人たちのプライベートを見て嫉妬しなくて済むし、悲しくなるニュースやどうでもいい情報などを頭に入れずによくなった。
最大のメリットは、スマホいじりをして寝付けないという状態が緩和されたことです。朝6時半起きなければならい僕にとって、睡眠時間が増えたことでパフォーマンス向上につながりました。自然と寝起きもスッキリするようになり、健康的にも良い変化を感じています」(同前)
若者の健康被害や心理的な負担について警鐘が鳴らされているSNS。スマホが手放せない現代人だが、“SNS断ち”を行うことで、心身ともにさまざまなメリットを感じている人もいるようだ。