「限定メニューの時だけ行くお店に」
ファンならではの複雑な気持ちを抱える人もいる。メーカー勤務の40代男性・Bさんは、今回のカルビ焼肉定食やキムカル丼の値上げに、ショックを隠せない。
「カルビ焼肉定食は頼むことが多いメニューなので、今回の値上げはショック。昔はよく頼んでいた『カレギュウ』のように、手が出にくいメニューが増えました。昔は並盛で500円台だったのに、今では並盛で830円、80円の半熟卵を追加すると910円ですからね。まあ、今のご時世、まだまだ外食のなかでは安い方なのかもしれませんが」(Bさん)
とはいえ、「松屋から離れるつもりもない」というBさん。「シュクメルリ鍋定食」をはじめ、期間限定の定食メニューの存在が大きいという。
「松屋でシュクメルリなど、世界各国の名物を食べるのは結構楽しいんですよね。とはいえ、行く頻度は減るだろうなと思います。もはや松屋は、そうした限定メニューの時だけ行くお店になるかもしれません」(Bさん)
「ランチセットやモーニング定食はまだ魅力的」
商社勤務の40代男性・Cさんは、「もう牛丼チェー店は安くない。昔が安すぎたのかもしれないけど」と言いつつ、なかなか変化についていけないでいるようだ。
「牛丼チェーン店の売りの『安い』が失われつつありますよね。なんとなく、私のなかで牛丼チェーン店の“壁”となる価格は700円なんですが、それ以上のものが多くなりました。
牛めしが400円で死守されたことは評価できるとはいえ、定食メニューを見ると800円台が多く、1000円を超えるものまであり、まだまだ頭がついていきません……。それでも、ランチセットは牛めし、生野菜、みそ汁で500円のワンコインで提供時間も延長、モーニング定食も290円からとまだまだ魅力的です。かしこく利用したいと思います」
安くておいしい料理を提供してくれている牛丼チェーン店だが、断続的に続く値上げにファンも複雑な思いを抱いているようだ。(了)