もちろん、株価は一本調子で上がり続けるわけではない。初の4万円台に乗せた後、3万8000円台に戻す動きも見られますが、今後を見通すには、過去に日経平均が“大台”に乗った際の値動きが参考になります。
まず2万円台を回復したのが2015年4月。半年ほど2万円前後で揉み合った後、2016年2月に1万5000円を割ったところで底を打ち、再び上昇トレンドに転じた。
3万円に乗せたのは2021年2月で、そこから約1年で2万5000円程度まで調整が入りますが、再び上昇し、2023年5月に3万円台に戻しました。
それらを踏まえれば、秋口くらいまで足踏みが続き、米国の大統領選を終えてから2025年初頭にかけて5000円ほどの調整が入っても不思議ではない。3万5000円程度で底打ちし、再び上昇トレンドに入るでしょう。そして、2025年後半から2026年にかけて日経平均は5万円に到達する、というのが私の見方です。
〈さらにエミン氏は、「2050年までに30万円突破」と超強気に指摘する。その分析についてはこう続ける〉
日本の株式市場には、「40年上昇、23年低迷」という大きなサイクルがあります。
1878年に東京株式取引所がスタートし、戦前のピークである1920年までの40年あまりは大相場でしたが、その後は1943年に第二次大戦で株式市場がストップするまでの23年間は低迷しました。
戦後、1949年に市場が再開してから約40年間は大相場となり、バブル崩壊後は再び23年間の低迷期に入ります。日経平均は一時、7000円割れ目前まで落ち込みますが、異次元の金融緩和が始まった2013年以降に右肩上がりに転じる。
つまり現在は、2013年を起点として40年間続く大きな上昇サイクルのなかにあると考えられる。終戦後の株価からバブル期までの上昇率を加味すると、2050年には30万円台まで上昇する可能性がある、というわけです。
(後編を読む)
※週刊ポスト2024年4月26日号