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【半導体戦争の覇者】エヌビディア創業者、ジェンスン・フアン氏の経歴 台湾生まれタイ育ちの少年はデニーズでバイトしながら学費を稼いだ

 1993年、30歳になったフアンは、IBMなどのメーンフレーム(大型汎用機)を打ち負かした小型の高性能コンピュータで一世を風靡していたサン・マイクロシステムズのエンジニアと組み、「画像処理」に特化した半導体を設計する会社・エヌビディアを立ち上げた。

 画像処理に特化した理由の一つは、フアンが「テレビゲーム」にどっぷりハマっていたからだ。

 1993年といえば、インターネットを爆発的に普及させたマイクロソフトのOS「Windows 95」が出る2年前。パソコンのソフトは、ワード、エクセルなど文字や数字を扱うものが多く動画はほとんど使われていなかった。画像処理という意味で一歩進んでいたのがゲームの世界だ。

後編につづく

【プロフィール】
大西康之(おおにし・やすゆき)/1965年生まれ、愛知県出身。ジャーナリスト。1988年早大法卒、日本経済新聞入社。日経新聞編集委員などを経て2016年に独立。著書に『起業の天才! 江副浩正8兆円企業リクルートをつくった男』(東洋経済新報社)、『最後の海賊 楽天・三木谷浩史はなぜ嫌われるのか』(小学館)など。

※週刊ポスト2024年4月26日号

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