世代によっては「保険料支払いよりも貯蓄を優先する」という選択
「近年は保険会社も消費者をミスリードする表現には慎重になっていますが、『2人に1人』を強調し、長期にわたって保険料の支払いが見込める罹患率の低い世代を取り込んできたことは否めません」(保険代理店関係者)
50代以降はがんリスクを意識することが大切だが、必ずしもがん保険の加入を急ぐ必要はないと加藤氏は言う。
「『2人に1人』を逆に捉えれば、“半数はがん保険が無駄になる可能性がある”ということです。がん治療にかかる費用や、その間の生活費を工面できる収入や貯蓄があれば、がん保険は不要という考え方もできます。がんの罹患率が10%以下の世代(60歳未満)なら、保険料支払いよりも貯蓄を優先するという選択もあるでしょう」
もちろん、がん罹患に対する備え方は人それぞれだ。がん保険が必要か否かの判断は、個々の年齢や家族構成、経済状況などによって大きく変わることは覚えておきたい。
※週刊ポスト2024年4月26日号