週末の為替はやや円高に振れる場面もあったが、1ドル154円台で推移している。政府・日銀による円買い介入への警戒感は非常に高いものの、中東情勢の緊迫化という不透明要因にスポットが当たっており、投機筋も様子見ムードを強めることで、円安加速は一服しそうな状況だ。今週末の25-26日には日銀の金融政策決定会合が開催されることから、様々な思惑が高まりやすい地合いだが、まずは中東情勢を見極めたいとするムードが強まるだろう。
ただ、投機筋は2007年以来の円安ポジションを積み上げていることから、アンワインド(ポジション解消)の動きが入った場合、円高・ドル安の流れは加速するだろう。円高加速は輸出関連銘柄の重しとなることから、中東情勢に絡んだ為替市場を睨んだ地合いは、積極的な押し目買いを手控えさせる要因となる。今週は決算発表が徐々に増えることから、日経平均やTOPIXを対象とした売買よりも個別物色の展開が強まるだろう。
今週にかけて、24日に3月企業向けサービス価格指数、25日に2月景気動向指数(確報値)、26日に日本銀行金融政策決定会合(25日から開催)、4月東京消費者物価指数などが予定されている。
海外は、22日に中・4月最優遇貸出金利、23日に仏・4月製造業PMI(速報値)、サービス業PMI(速報値)、独・4月製造業PMI(速報値)、サービス業PMI(速報値)、欧・4月ユーロ圏製造業PMI(速報値)、サービス業PMI(速報値)、英・4月製造業PMI(速報値)、米・4月製造業PMI(速報値)、サービス業PMI(速報値)、4月リッチモンド連銀製造業指数、3月新築住宅販売件数。
24日に豪・第1四半期消費者物価指数、独・4月Ifo景況感指数、米・3月耐久財受注(速報値)、週次原油在庫、25日にトルコ・中銀政策金利、米・週次新規失業保険申請件数、第1四半期GDP(速報値)、3月中古住宅販売成約指数、26日に豪・第1四半期生産者物価指数、米・3月PCEデフレータ、4月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)などが予定されている。