27か所の観光大使を務めるご当地ソングの女王
観光大使なんだから、当然、その県の出身者が就任すると思いきや、“ゆかりの地”から委嘱される観光大使もいる。市川市のさだまさしは、それにあたるが、観光大使の委嘱数が群を抜いて多いのが、「ご当地ソングの女王」として名高い、歌手の水森かおり(50才)だ。
彼女の“大使歴”は、2003年の「鳥取砂丘観光大使」から始まった。
「とても光栄に思います。東京出身の私にお役に立てることがあるのかと、当初は不安でした。ですが、委嘱式で鳥取県知事や鳥取市長から、『歌を聴いたかたに、鳥取砂丘ってどんなところだろう、行ってみたいなと思っていただけるよう、全国に向けて歌を届けてください』と声をかけていただき、特別なことはしなくても、心を込めて歌うことが観光大使の役割につながるとお引き受けしました」(水森・以下同)
以来、大使の委嘱は増え続け、現在は27か所の観光大使を務めている。
「歌の舞台に立ち、景色と空気を感じ、ご当地食を食べ、地元のかたとの交流を深めることが、観光大使としての第一歩。
昨年拝命した宮崎県の日向市観光大使の委嘱式は、日向岬で行われました。地球は丸い、ということがよくわかる果てしなく続く水平線……。その景色を体感したことで、大使として自信を持って、素晴らしさをお伝えできるようになりました」
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