家計

「展示PCが2万円引きでも買いたくない」…欲しいものが“現品限り”だと抵抗感がある人たちの本音

試着した服ではなく「新しい」服がほしい

 できるだけ新しい服がほしいと考える人もいる。メーカー勤務の30代女性・Bさんは、基本的には「店頭に出ていた服」ではないものを買いたいという。

「基本的に店頭に出ていたものはイヤ。もちろんどうしてもほしくて、色やサイズがマネキン着用のものを含め、現品しかなかったら仕方ないのですが……」

 そんなBさんは自分が試着した服でも、「できれば在庫から買いたい」と言う。

「試着して気に入り、買いたいとなった時には、店員さんに『新しい在庫はありますか?』と聞くようにしています。めちゃくちゃ新品にこだわるというよりは、“あるなら新しいものの方がいい”というスタンスです。買い物は早い者勝ちなんだから、先に買う人の特権だと思っています」(Bさん)

「すぐに食べるなら手前取りでいいが…」

 こうした心理が顕現するのは、家電や服などを買うときに限らない。スーパーで食材などを買うとき、賞味期限をチェックして吟味する人も多いだろう。食品ロス対策として“手前取り”も推奨されるようになったが、“なるべくなら新しいものが買いたい”という理由で、「手前取りはしたくない」という人もいる。IT企業勤務の30代女性・Cさんが語る。

「もちろん、手前取りの意義は理解できますが、すぐに食べないものは、同じ値段で賞味期限が短いと損した気分になります。特に1日で食べ切らないもの、使い切らないものは、奥からできるだけ賞味期限の長いものを選びますね。選べるんだから選んでよくない? って思っちゃいます。

 今日すぐに食べるもので、個体差がない納豆やヨーグルト、卵なんかは素直に手前から取りますが、野菜なんかだとやっぱりいくつかのなかから選びますね……」

 少しでも新しいものを求めてしまう心理を抱える人たちは、少なくないのかもしれない。(了)

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