新NISAの相談のつもりで窓口に行ったら…
一方、対面型の証券会社は窓口で直接相談できる代わりに、手数料の高い商品をすすめられる可能性がある。直接対話できるからこそ、まれに「元本割れしたことがない」「ノーリスクなのにハイリターン」といった“詐欺まがい”のセールストークが飛び出すこともあり、注意が必要だ。
「実際、こうした商品にだまされる投資初心者の50代、60代はとても多い。証券会社の窓口担当者にはノルマがあり、転勤も多いので、新しい担当者がノルマ達成のために前の担当者が売った商品を解約させ、別の商品を売り込むといった事例もあります。
ネットには警戒心を持つのに、顔が見えると気を許してしまうシニアのかたは多く、注意が必要です」
ファイナンシャルプランナーの藤川太さんが言い添える。
「新NISAの相談のために銀行に行ったはずが、まったく関係のない外貨建て保険を契約させられてしまったというケースは少なくありません。新NISAは年間投資枠の上限が360万円ですが、外貨建て保険ならもっと大きな金額を一度に投資できますなどとすすめられてつい契約してしまうようです。
対面型にはこうした手数料収入目当てに顧客の資産を食い物にするような営業もゼロではないことを、常に頭の片隅に置いてほしい」
もっとも、こうしたデメリットを理解していれば、対面型の証券会社はもちろん、もともと普通預金口座を持っている“いつもの銀行”でも構わない。