弱気相場入りを意識するテクニカルサイン
高値からの20%下落は、通常、弱気相場への入口と見なされます。ただし、もしこのラインを割り込んだ場合、単に手をこまねいて見ているわけにはいきません。他のテクニカル指標を活用して早期に市場の転換点を見極め、機動的なリスク管理を行うことが肝要です。
フィボナッチリトレースメントはそんな時に有効なツールです。この分析法を用いて、2023年の10月の安値(約4100ポイント)から2024年の高値(5264.85ポイント)までの下落率を計算すると、
・38.2%の押しは4821.32ポイント
・50%の押しは4682.42ポイント
になります。
フィボナッチの各レベルは重要な心理的節目とされ、特に「50%押しは全値押し」というのは広く認識されているアノマリーです。もし50%の押しまで達成した場合、多くの投資家が全値押し、すなわち4100ポイントまでの下落を意識することでしょう。
4100ポイントは、先に検討した高値から20%の下落水準をさらに下回りますので、このレベルを割れれば弱気相場の可能性が大きく増します。
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