メンタル面が不調になったときに「奥さんいるのに?」
女性だけでなく、男性も周囲の思い込みに悩まされている。金融機関勤務の40代男性・Bさんは、結婚して以来、独身者から「奥さんいるんだから」「結婚してる意味ない」という言葉を何度も聞かされてきたという。
「精神的に追い込まれて鬱になり、体調も崩していた時期があるんですが、周囲が僕のいないところで『奥さんいるのに、なんで?』『奥さんは支えにならないんだ』などと噂話をしていたのを知ってしまったんです。結婚したらメンタルも体調も安定するかのような言い方に腹が立ちました。風邪で休んだ時、妻は普通に仕事だったのですが、その話を聞いた後輩から発せられた『面倒みてもらえないと、結婚した意味なくないですか?』という言葉にもムカッときましたね」
新婚時には印象的な出来事があった。Bさんが持参した弁当を見た後輩から、「愛妻弁当ですか?」と聞かれ、「自分で作った」と答えると、思いがけない言葉が飛んできた。
「『結婚してるのに? 奥さんに愛されてないですね』と言われたんです。うちは共働きだし、私が持ってきたくて自分で作っているだけです。冗談のつもりだったのかもしれませんが、いい気はしないですね。反論も面倒だったので、『そうかもね』と答えておきましたが、夫婦仲は良好です」(Bさん)
「なんで結婚指輪をつけないの?」
結婚したら結婚指輪をつけるもの、とステレオタイプに考える人もいるようだが、価値観は人それぞれだ。IT企業勤務の30代男性・Cさんは、既婚者だが結婚指輪をつけていない。それを職場で疑問視する人がいることに、驚いているという。
「指輪をしていないにも関わらず既婚者であることがわかると、『まだモテようとしてるの?』と言われることがありますが、そもそも買ってないです(笑)。妻はほしいというので贈りましたが、私は指に何かをつけているのがイヤなので、最初から買っていません。 他人が結婚指輪をしてようがしてなかろうが、関係なくないですか?」
ステレオタイプの理想やイメージで語ると、相手の地雷を踏むことになりかねない。(了)