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《ストレスへの対処》大切なのは「異変に早く気づくこと」 もっとも注意する必要があるのは“ストレスを感じない”という人

ストレスの“二の矢の被害”を防ぐためにはどうすべきか ストレスの“二の矢の被害”を防ぐためにはどうすべきか

 ゴールデンウイークが明けて“五月病”という言葉も聞こえてくるこの季節。日々のストレスをいかにして解消してくかは、重要な課題だ。その一方で、池袋オリーブメンタルクリニック院長で精神科医の松島幸恵さんは「最も注意する必要があるのは、“ストレスを感じない”という人です」と話す。

「私の知人にストレスに無頓着な人がいるのですが、“平気平気”と働き続け、ある日突然、倒れてしまった。こういう人はもっと自分自身を大切にケアして、異変に早く気づくことが大切です」(松島さん)

 ストレスを受けるのは避けられないが、早く気づけば対処することができる。日本メンタルアップ支援機構代表で、公認心理師の大野萌子さんは言う。

「ストレスはたまるまで放っておかないことも重要です。いつでもどこでもできて、お金も労力もかからないストレス解消法をたくさん用意して、ストレスを感じたらすぐに解消して自らをねぎらいましょう」(大野さん)

 大野さんのおすすめ解消法は、【1】スキマ時間に散歩や料理、ゲーム、動画、漫画、音楽など好きなことに集中する。【2】甘いものやおいしいものを食べて発散する。【3】理不尽な一言にモヤモヤしたら、人に話すこと。

 一方、松島さんは「二の矢にご用心」と忠告する。

「ストレッサーには“外部刺激由来”と“内部刺激由来”があり、ストレス対応が下手な人は、外からのストレスが“一の矢”で刺さった後で内側のストレスが刺さる。これが“二の矢”です。上司などの心無い一言を真に受けて『上司の怒りは私のせい』と思い悩むのが、メンタルを病む原因に」(松島さん・以下同)

 こうした“二の矢の弊害”を防ぐには、自分のせいと思わないのがコツ。同じ場面でストレス対応の上手な人は「上司は虫の居所が悪かったのかな」くらいに考える。そんな思考を真似てみるのもいい。

「恋人とハグしたり、ペットとの触れ合いなどで出る愛情ホルモンのオキシトシンは、ストレス抵抗力を高め、美肌効果もあります。睡眠を見直して、地中海料理など栄養バランスのいい食事をすると、ストレスへの抵抗力が高まるので、試してみてください」

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