投資

【配当株投資の醍醐味】「年収30%アップ」は難しくても「1年で30%増配」は可能 銀行・商社の株は10年で配当金が2~3倍に

増配のインパクトは投資額が増えるほど大きくなる

 配当株投資を始めた当初は、増配の恩恵を小さく感じるかもしれません。年間3万円の配当金を得られるようになり、仮に10%の増配があったとしても、増加額は3000円です。

 この金額をどう考えるかには、個人差があると思いますが、配当株投資で大事なのは、増配の効果が大きくなるまで、諦めずに株を買って、持ち続けることです。受け取る配当金が大きくなるにつれて、増配の効果も大きくなり、同じ10%の増配でも、配当金が100万円ならば10万円、200万円ならば20万円になります(図参照)。

配当金による増配の効果

配当金による増配の効果

 この10万円の増配分を自己資金の新規投入だけで賄おうとすると、配当利回り3%の銘柄でも300万円以上のお金が必要になりますから、企業による増配がいかに威力が大きく、いかに魅力的であるか……が理解できると思います。

 こうした増配の恩恵を享受するためには、持ち株数を増やしていくことが「マスト」の条件となります。基本的に、株主還元に積極的な企業は増配する傾向にありますから、多少の凸凹はありながらも、業績が安定していて、株主に積極的に還元する企業の株を地道に買い進めていけば、投資額の増加に伴って、増配の恩恵を実感できる局面がやってきます。

 その局面は、50万円→5万円、100万円→10万円など、それぞれの取り組み方によって異なりますが、ある程度まで配当金ダルマが育ってくれば、わずかな増配であっても、大きなインパクトを生み出します。

 配当株投資で大事なのは、「どの局面になれば、自分は増配のインパクトを実感できるのか?」を具体的にイメージして、そこを目指して一歩一歩、着実に前を向いて歩み続けることです。

 新NISAの非課税というメリットを活かしながら、そうした局面が来る日まで、コツコツと着実に持ち株数を増やしていけば、どこかのタイミングで、「あれ! こんな金額になっているな」と思わず頬が緩む瞬間が待っているのです。

増配額の「小ささ」を甘く見てはいけない

 注目4業種の1株配の増加を見ると、三菱UFJフィナンシャル・グループが、「16円」→「41円」、NTTが「1.7円」→1株配「5円」など、小さな金額が並んでいるため、株式投資の経験がない人ほど、「一度にもっと増えないものかな」と考えてしまう傾向があるようです。

 増配の「小さな金額」に惑わされてしまったのでは、配当株投資の本質を見誤ることになります。大切なのは、増配額ではなく、「増配率」で考えることです。

増配率の意味を考える

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。