謎の邪推「年収○万円ぐらい?」
ハイブランド品を身に着けただけで、「高年収」に見られることもあるようだ。IT企業勤務の30代女性・Bさんは、「世の中には面倒くさい男性がいる」と苦笑する。
「飲み会で、メジャーというよりも知る人ぞ知るみたいなブランドのロゴが入ったスウェットワンピを着ていたら、初対面の男性がどうもそのブランドを知っていたようで、『そのブランド高くない? スウェットでも○万円するでしょ』と言ってきました。
だったら何なんだよと思いましたが、その男性は続けて『ということは年収○万円ぐらいあるでしょ? いいとこ住んでるんだろうね~』など、やたら人の生活を邪推してくるんです。別に全身をハイブランドで固めているわけでは全然ないし、面倒なので『古着で買ったからそんなにしない』とウソをつき、やり過ごしました」
その一件以来、Bさんは「少なくとも服に詳しそうな人の前で、明らかに何らかのブランドだとわかるものは着ないことにしました」と言う。理由は「何か言われるのがいちいち面倒くさい」からだ。
「あいつは金のかかる女だから」
外資系企業勤務の20代女性・Cさんは、「“金のかかる女扱い”されたことがある」という。
「ブランドの紙袋って、丈夫なんですよね。一度手頃なサイズのブランド紙袋があって、便利なので使いまわしていたら、当時付き合っていた彼が、『友人から“あいつは金のかかる女だから結婚したら大変だよ”って言われた』ということがありました。3人で会った時に、その紙袋のロゴを見たらしいんです。
彼はファッション全般に疎くて、私もそれぐらいの方が気軽でよかったんですけど、彼からその話を聞いてびっくりしたのと、彼が本気で“私に浪費癖があるんじゃないか”と心配している口ぶりだったので、ドン引きしました。
自分のお金で自分のものを買っているだけですし、なんなら彼より私のほうが収入が高かったんです。仮に結婚して、お金を使う優先順位が変わることはあるでしょうけど、“お金のかかる”女というのは心外すぎました」
その後、彼の前ではファッションはもちろん、紙袋も“ノーブランド”のものを心がけるようになったCさん。結局、その彼とは結婚に至らなかったが、「世の中には、自分より稼ぐ女を快く思わない男性が案外まだまだいるのかなと。自分の目ではなくて、友人の言うことを真に受ける人と付き合い続けなくてよかった」と振り返る。
ハイブランド品を身に着ける際は、いろんな気苦労がある。男性からの“偏見”に、辟易として、「もう面倒くさくて身に着けたくない」という女性も少なからずいるようだ。(了)