いまやメルカリを見ると、たいていのものは売っている。ときには思わぬものが売りに出されていることで話題になることがあるが、当初は意外に思われつつ、若者層にはもはや“当たり前”になっているものがある。使用済みコスメの売買だ。リピート買いする女性たちの胸中とは?
30代の女性会社員・Aさんは、数回使ったが、その後使わなくなったまだ新しい有名ブランドのアイシャドウやファンデーション、チーク、香水などを定価の半額以下で出品した。
「出品前には、容器の掃除はもちろん、汚れているチップは外したり、アルコール消毒をしたりしました。それでも、私の感覚では他人の使った使用済みのコスメなんて誰が買うのか……と、ダメもとで出品しました。すると、出品したらすぐに売れたり、値下げ交渉のコメントがついたり、本当に驚きました」
コンディションや価格次第ではあるが、Aさんの例のように、たとえ使いかけのコスメでも簡単に買い手がつく時代。メルカリでよく使用済みコスメを購入するという都内の私立大学に通う女子大学生・Bさんは、何と言ってもその手軽さ、安さが魅力だと話す。
「安いっていうのは何よりも魅力だと思います。良い化粧品を使いたいけどお金がなかったり、節約したいので、少し使いかけくらいなら安く買えるのは本当に助かります。定価の半額はもちろん、状態によっては7割引きということも。浮いたお金を他の化粧品代や洋服代、交際費などに回せますし、便利だと思います」
使用済みということは、当然“誰か”が使用したものになるが、そこに違和感や嫌悪感を抱くことはないのだろうか。
「もちろん、人によって買うか買わないかの基準はあると思います。私はリップは新品か未開封品、シャドウやクリームなどは使用状態と残量を重視します。出品者の人柄も大事で、評価や出品数、コメントもめちゃくちゃ気にします」(Bさん)