中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

「タイが4尾で250円!?」食費を節約したい時に“安い魚”がある幸せ 海のある地方都市ならではの充実食生活

煮付けにもフライにもよし!アジが1皿3尾で280円!

煮付けにもフライにもよし!アジが1皿3尾で280円!

突然電話が来て「アジがたくさん獲れたけん、いる?」

 肉の方が豪華な感じはするものの、栄養価を考えたら魚だってかなりの優れもの。それが肉よりも圧倒的に安く買えるのであれば、選ばない手はない。あと、そもそも少し車を走らせれば、海岸や港で魚が釣れます。エサを買うことなく、ルアーやエギ(餌木)といった疑似餌で、魚やイカやタコを釣ることができますので、一度ルアーとエギを買ってしまえば、交通費は別にしてタダで食材が手に入れることもできる。

 こうした日常生活があるだけに、人々は週末のレジャーとして釣りを重視しています。そして、大量に釣れたら突然電話が来て「アジがたくさん獲れたけん、いる?」なんて言われる。「ください、ください!」と言い、30分後にアジをもらうわけです。もちろんこちらも何かお渡しできるものがあれば渡します。物々交換は大事です。

 これから賃金が上がらず、円安も進んで物価だけが高くなる事態も想定できます。そうした時、移住も視野に入れる方もいるかもしれませんが、魚が好きな人なら「海が近いところ」は有力な候補になり得ます。本当に発泡スチロールの箱で大量の魚を1000円分ほど買い、それで1週間のおかずを賄うことができる、なんてことが海のある地方都市では可能なのです。

 肉はたまの贅沢ってことで良いのでは。

【プロフィール】
中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう):1973年生まれ。ネットニュース編集者、ライター。一橋大学卒業後、大手広告会社に入社。企業のPR業務などに携わり2001年に退社。その後は多くのニュースサイトにネットニュース編集者として関わり、2020年8月をもってセミリタイア。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)、『縁の切り方』(小学館新書)など多数。最新刊は『日本をダサくした「空気」』(徳間書店)。

次のページ:【写真】激安過ぎる箱売りの天然真ダイと、道を歩いていてもらった釣りたてのカツオ

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。