新キャラが出る度にリセマラでコスト削減
“課金欲”を上手に抑える手段として利用する人もいる。都内の国立大学に通う20代男性・Bさんは、かつては「あまり言いたくありませんが、ガチャに奨学金まで注ぎ込んでいた」と明かす。
「3か月連続で課金額が十数万円を超えて焦りました。バイト代を全部つぎ込むどころか、奨学金にまで手を出してしまい、学費が払えなくなるところでした。今は落ち着いていますが、ただただ無性にガチャを引きたくなる時があるんです。そんな時は、どんなゲームでもいいので、リセマラしまくってガチャ欲を発散しています。ちょっとお金を使うと、どんどん使ってしまうので、もう絶対使わないと心に決めています」
Bさんが「お気に入り」だという人気スマホゲームでも、リセマラでコスト削減に励んでいるという。
「新キャラが出るたびにリセマラしています。全員をそろえるのはコストがかかるので、新しいアカウントを作って、新キャラだけをリセマラで引き、そのキャラのシナリオを読み終えたら、メインのアカウントのプレイに復帰します。無料で新キャラを引いた満足感とシナリオを読めるコスパが良いプレイスタイルだと思っています」(Bさん)
ガチャの醍醐味を序盤に無料で味わえる
ゲームを進めなくなった人もいる。都内の私立大学に通う20代男性・Cさんは、リセマラ止まりで、プレイしないゲームも少なくないという。
「『今なら最大○○連引ける』ゲームや新作ゲームに手を出すたびに、リセマラだけ終わらせて止まっているスマホゲームが多すぎる。大学の友人と一緒に、リセマラの結果に一喜一憂するのが楽しくて、満足してしまうんですよね。私にとってスマホゲームの醍醐味はガチャ。それをゲーム序盤に無料で味わえるので、ある意味でタイパが良いのかもしれません。
それに無料でこれだけレアなものをそろえた、みたいな謎の達成感があります。ゲームに課金するよりも、これはこれでお金がかからない趣味として、ありなのかなと」
できるだけお金をかけずにゲームを楽しもうとするリセマラ。確かにコスト削減につながる効果があるとはいえるが、あまりにもこだわりすぎると、肝心のゲームの醍醐味を味わえないことにもなりかねないようだ。(了)