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夫婦が揃っているうちに話し合っておくべき「葬儀の準備」 “誰を呼ぶか”は事前にリスト化、「喪主」と「遺影」も決めておく

夫婦で始める「ひとりに備える」手続き(その1)

夫婦で始める「ひとりに備える」手続き(その1)

 佐藤葬祭代表で葬儀に関する著書も多い佐藤信顕氏が言う。

「直葬は費用を最小限に抑えることができますが、それだと菩提寺のご住職にお経をあげてもらえず戒名ももらえません。最悪、納骨を拒否されることもあります。直葬を望むなら、菩提寺にあらかじめ相談すべきでしょう。葬儀とお墓はセットで考えておくべき問題です」

 葬儀業者の選定も慎重な検討が必要だ。

「ネットなどで『費用8万円から』といった格安葬儀の広告を目にすることがありますが、ふたを開けてみたら『8万円は棺桶代』のみ、といったケースが実際にあります。立派な棺や祭壇の写真で客を釣り、100万を超える高額なプランに誘導、様々な名目で費用を上乗せしてくる業者も存在します。

 ひとり親が亡くなった際は、喪主となる子供が費用を持つケースが多いので、葬儀を決める際は子供も交えて話し合い、決定事項は必ず子供にも伝えるようにしましょう」(佐藤氏)

案内をどこまで送るか

 無駄に費用が膨らまないよう、葬儀では事前に参列者を絞り込むことが重要だ。今年3月、父の葬儀を行なった40代男性が語る。

「段取りを進めるなか、叔父(父の弟)と『葬儀に誰を呼ぶか』で大揉めしました。父はひとり身で人付き合いも少なく、離れて暮らす親戚一同とも距離を置いていた。ところが叔父は存命の親戚縁者全員を呼ぶ勢いで、マイクロバスまで手配してしまった。案の定、告別式は知らない顔だらけ(苦笑)。費用も倍以上に膨れ上がり、とんでもない目に遭いました」

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