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無印良品、ユニクロ、H&M…ファッション業界に広がる“不要になった衣料品の回収サービス”を解説 その対象と利用方法、特典の有無

【H&M】店頭の回収ボックス

【H&M】店頭の回収ボックス(写真提供/H&M)

特典としてもらえるデジタルクーポン券

特典としてもらえるデジタルクーポン券(写真提供/H&M)

【H&M】他社の布製品の回収もOK

 スウェーデン発のファッションブランドH&Mは、2013年4月から日本を含む世界規模で衣類回収サービスをスタート。2022年度までに、世界では累計1万6855t以上、日本では累計8744トン以上を回収。これは、Tシャツ(1枚=500g)に換算すると、約1749万枚に相当する。昨年度は900t程度が回収されている。

「このうち、古着として二次流通したり、工場用ウエスなどの清掃用品、アップサイクル材料として8割強がリユースされ、リサイクルは1割強、残りの約5%は熱エネルギーとして回収し、無駄なく使用しています」(H&M広報担当者・以下同)

 ショップでの回収は自社商品に限る場合がほとんどだが、H&Mでは基本的にどのブランドでも回収してくれる。

「タオルやシーツなどのホームテキスタイルも含め、ほつれ・穴・軽微なシミなど安全衛生上問題のない状態の衣類、布地(濡れていない、有機物がついていないなど)であれば問題ありません。コンビニのレジ袋、紙袋などに入れて、店頭にお持ち込みいただければ基本的にOKです」

 ただし、動物性皮革、金属製アクセサリー類、靴、粗大ごみサイズのものは回収対象外だ。

「リサイクル使用が前提での回収ですので、洗濯をして汚れを落とし、よく乾かしてからお持ちいただくようお願いしております。靴下1枚からでも回収しておりますので、お気軽にお持ちください」

 6月5日の「世界環境デー」に合わせた取り組みとして、「京都紋付」とコラボした黒染サービスを期間限定(2024年12月5日まで)で実施中。H&Mメンバーは10%オフの特別優待価格で購入できる。

「古着として回収する前に、染め替えてアップサイクルすれば、長く衣類を使用するための選択肢を増やすことになり、環境負荷の低減につながります」

白いシャツを向かって右半分だけ黒染めしたもの

白いシャツを向かって右半分だけ黒染めしたもの(写真提供/京都紋付)

 手放すのを躊躇している服があれば、利用しよう。

●回収サービスの参加条件
【対象】衣類全般(靴下、ニット、ダウンジャケットなども)、タオル、シーツ、カーテン、ラグなどのホームテキスタイル。※皮革、毛皮製品、アクセサリー、靴は対象外
【場所】全国のH&M店舗にある回収サービスボックスへ。利用前にスタッフに声をかけること
【特典】1袋につき500円オフのクーポン券(3000円ごとに1枚使用可)進呈と20ポイント付与。※1日最大2袋分まで

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