使いたくないけど“保険”としての安心感
不動産会社勤務の20代女性・Bさんも「使おうと思っても結局、使わないことが多い」と語る。
「折りたたみ傘だと、お店に入る時に傘立てに入らないので、傘立ての外側に寄りかからせる形になります。水たまりができてしまい、いつまでも傘に水滴がつきっぱなしで、いい気分がしません。
あと、傘のカバーを失くしがち。いったん外して使った後、戻さないクセがついてしまっていて、カバーなしの裸の状態で鞄の中に眠っています。使いたくないけど、“保険”としての安心感という感じです」
気づくとどこか濡れてしまう
差し心地の悪さが気になる人もいる。商社勤務の40代女性・Cさんは「晴雨兼用」の折りたたみ傘を持ち歩いているが、「雨の日には使わない」と語る。
「やはり差し心地があまりいいとは言えません。日傘としてなら、あくまで日差しを防ぐ道具なので便利です。でも、雨傘としては小さくて、気づくとどこか濡れています。持ち手部分の骨も短くて、頭ぐらいしか守れませんし」
ただしCさんは、出先で雨に振られたとき、「なぜか折りたたみ傘を買ってしまう」と苦笑いだ。
「ビニール傘を買えばいいんですけど、家にビニール傘がありすぎてもう増やしたくないのと、案外すぐに骨が曲がったりして使い物にならなくなる。だったら少しお金を出して折りたたみ傘を買おうかなとつい思っちゃうんですよね……」(Cさん)
長傘に比べて、携行性を意識した軽さやコンパクトさが売りの折りたたみ傘だが、その扱いに苦手意識を持つ人も少なくないようだ。(了)