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大阪のマンションで“家賃が突然2倍に”大騒動 民泊需要を狙って中国系不動産会社が一棟買い、着々とリフォーム進み、住民は続々退去

家賃を突然2倍にされたマンションでは、退去した空き部屋のリフォームが進んでいた(住民提供)

家賃を突然2倍にされたマンションでは、退去した空き部屋のリフォームが進んでいた(住民提供)

 こうした民泊は国家戦略特区法と大阪府・市の条例に基づくいわゆる「特区民泊」だ。大阪市経済戦略局観光課に認識を聞くとこう答えた。

「特区民泊の条件を満たしていないのであれば対応するが、不動産の所有者が民泊で稼ぐために家賃を不当に上げたというケースは民間同士の契約の話になるので、市として対応する話ではない」

 インバウンド特需は大阪だけの話ではない。前出・種田弁護士が言う。

「東京でみられるのはマンションの住人を追い出して更地にし、商業ビルなどを建てるパターン。建物を民泊にする例は聞かないが、この世界では“大阪でこのやり方がうまくいった”となると、東京でも真似する業者が出てくるのが常です」

 日本人の生活に身近な様々な局面で“安い国”であることの弊害が顕在化している。

※週刊ポスト2024年7月12日号

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