都市部では「子育て」、地方では「人を集める」ことへの支援
ユニークな制度が多いのは各自治体が実施する「ご当地制度」だ。黒田さんが言う。
「東京都台東区の給付金等は96件あり、都内でトップ。福祉や支援が充実しており、子育てでも就学援助やにぎやか家庭応援プランによるお祝い品などの独自制度がある。
ほかにも東京都渋谷区の『ハッピーマザー出産助成金』は子供1人当たり最大10万円が、すでにある出産育児一時金にプラスされるなど、自治体ごとにオリジナルの支援があります」
都市部は子育てに特化した支援を打ち出す自治体が多く、授業料や学習面などに関する制度が多い一方で、過疎化に悩む地方は「人を集める」ことへの支援が目立つ。
「地方への引っ越し費用の援助や家賃補助、Uターン補助が際立ちます。北海道秩父別町には、故郷に戻るきっかけを作るため、同窓会の参加者1人当たり1000円(上限3万円)を補助する『ふるさと回帰同窓会開催補助金』があります。岡山県高梁市などにも同様の制度があります」(黒田さん)
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