専門家が教えるお札トリビア
【1】肖像になる人は誰が決める?
「肖像をはじめとするお札の様式は、通貨行政を担当している財務省、発行元の日本銀行、製造元の国立印刷局の三者で協議し、最終的には日本銀行法によって財務大臣が決めることになっています」
【2】今後政治家は選ばれないってホント?
「以前は板垣退助や伊藤博文なども選ばれていましたが、現在は、政治家はどんなに立派でも、後になってから批判される可能性があるため、今後描かないと決められたそうです」
【3】男性の方が選ばれやすいって本当?
「女性のつるりとした肌より、顔に細かいひげやしわがある方が偽造防止効果が高いため、確かに以前は男性が好まれました。ですが最近は製造技術が発達し、女性が選ばれても問題はありません」
【4】円安&物価高で、紙幣の原価も高騰中
「昨今の円安と物価高により、紙幣の原材料・ミツマタの輸入価格はじめ、インク代などが高騰中。日銀によると、新紙幣1枚当たりの原価は約20.4円で、現行紙幣より13%ほど高くなった計算に」
【5】1万円以上の額の紙幣は登場する?
「議論がなされたこともあったようですが、防犯面を考え実現はしませんでした。記念紙幣として登場する可能性はあるかもしれませんが、キャッシュレスが進むいま、通常紙幣としての流通は難しいでしょう」
新紙幣の盤石の偽札対策
・世界初の3Dホログラム
ストライプ型のホログラムを新たに採用し、肖像がまるで回転しているように顔の向きが変わる。さらに新一万円札と新五千円札では、肖像の下の模様も絵や色が変化する。
・【新導入】高精細すき入れ
新たに高精細なすき(すかし)入れ模様を採用。肖像の背景に、緻密な画線で構成した連続模様が施されている。