1990年にセブン-イレブン・ジャパンに入社した順朗氏は鈴木体制下では目立たない役員ポストに置かれていたが、鈴木氏の退任を機に2016年末にセブン&アイHD常務に昇格、経営推進室長として井阪社長の右腕となった。
そして今年5月には代表権を持つ副社長に就任した。『経済界』編集局長の関槙夫氏が言う。
「順朗氏と入れ替わりでHD副社長を退任した後藤克弘氏は鈴木氏が非常に評価していた人物で、現経営陣と鈴木氏がコミュニケーションを取る際の仲立ち役を担ってきたと言われています。後藤氏の退任で代表権を持つのは井阪社長と順朗氏だけとなり、伊藤家回帰が鮮明になりました」
「社長になるなら今後数年以内だろう」
期待を背負う順朗氏はどんな人物なのか。
「謙虚で温厚な人柄が社内で支持されているようです。創業家出身の順朗氏の社長就任を望む社員も多いと聞きます」(同前)