かつては金より“格上の貴金属”だったプラチナ
クレジットカードの格付けが、ゴールドカードよりプラチナカードのほうが高いように、かつては、ゴールドよりプラチナのほうが格上の貴金属でした。ところが、足元のプラチナ価格は1グラムあたり5000円強で、金の半値以下と割安になっています。プラチナは、自動車の触媒としての用途があるため、自動車の販売台数によって需要が左右されますが、最近は、販売台数が回復していることもあり、価格は上昇傾向です。
シルバーもプラチナもここ最近は上昇傾向にありますが、それでも金に比べるとまだまだ割安感はあり、インフレヘッジができる実物資産として投資妙味がありそうです。
地金での売買には取引手数料、頻繁な売買には不向き
シルバーとプラチナには、複数の投資手法があります。実物を手元に置きたいのであれば地金で購入し、地金にこだわらないのであればETF(上場投資信託)があります。
地金の場合は、1キログラム、500グラム、100グラムといった延べ棒単位で、田中貴金属工業や、日本マテリアルといった貴金属業者で買うことができます。オンラインでも購入できますが、銀は、流通量が少なく手に入りづらいようです。
地金での売買には取引手数料がかかります。プラチナだと100グラムバー(約55万円)で6000円程度、銀は1キログラムバー(約17万円)で6000~8000円とバカにできない金額です。そのため頻繁に売買するには向きません。
気軽に取引するならETFがおすすめです。プラチナ価格に連動する純プラチナETF(1541)は、1口4785円(7月5日現在)、純銀ETF(1542)は、1口1万4625円(7月5日現在)、どちらも1口から購入可能で、信託報酬は0.55%。口数が多くなれば、現物とも交換できます。ETFなので、NISAの成長投資枠で購入することも可能です。ポートフォリオに商品資産を組み入れたい場合の候補として一考の価値はありそうです。