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《大相撲とカネ》「懸賞金」獲得本数の怪 快進撃の大の里が休場続きの照ノ富士より少ないのはなぜ?

横綱戦に集中させるのが演出

 2024年(1月場所、3月場所、5月場所)の懸賞総獲得数で見ると、最も多いのは744本(4464万円)の琴櫻で、2位は2場所連続休場中の照ノ富士で487本(2922万円)。3位は豊昇龍の444本(2664万円)で、5月場所に初優勝した大の里は3場所で34勝(11勝・11勝・12勝)を挙げながら4位の327本(1962万円)だった。

 今年になって3場所連続途中休場で10勝10敗25休の貴景勝は175本(1050万円)。獲得本数は12位だが、1勝あたり17.5本という計算になり、大の里の同9.6本を大きく上回る。1勝あたりの獲得本数は照ノ富士が32.5本、琴櫻が21.9本、豊昇龍が14.3本となっている。前出の協会関係者が言う。

「横綱や大関戦に懸賞を集中させて、懸賞旗を持った呼出しが土俵の周りを2周、3周することで観客たちは盛り上がる。そうした演出もあって、横綱や大関戦に懸賞が集中するため、平幕の力士が懸賞金を手にするには横綱や大関を倒すしかない。必然的に横綱や大関は懸賞の獲得本数が多くなる」

 大の里は今年の本場所の土俵で1横綱3大関を破っているが、それ以外の取組に懸かる懸賞本数が少ないため、1勝あたりの獲得本数が少なくなるわけだ。

 土俵上の勝負は番付関係なしのガチンコであっても、白星によって手にする金額には、不平等にも見える慣習が残っているようだ。

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