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登録者の平均年齢は約70才、最高齢は91才 マンション管理業務の委託・請負会社会長が語る“高齢者が働くことの意義”

夫の定年、子供の独立を機に働き始めた62才のUさん(写真提供/うぇるねす)

夫の定年、子供の独立を機に働き始めた62才のUさん(写真提供/うぇるねす)

 内閣府の調査(令和元年度の「高齢者の経済生活に関する意識」)では、仕事をしている60才以上の9割近くが「70才以上まで働きたい」と考えているという。高齢になっても働きたいという人が少なくないなか、「何才からでも、何才になっても働ける」という可能性を掲げているのが、マンション管理業務の受託・請負会社「うぇるねす」だ。そこで高齢者たちはどのように働いているのか。

「登録者の平均年齢は約70才。皆さん、仕事を続けるごとにどんどん元気で若々しくなっていきます。管理業務の半分以上は清掃ですから、体を動かすこともいい影響なのでしょう。『1日に平均2万歩も歩く』という人もいますから。

 しかしそれよりも、居住者から『いつもありがとう』と喜んでもらえることがモチベーションにつながっているようです」

 と話すのは、同社会長の下田雅美さんだ。

「それに加え、朝起きて身なりを整えなければと思う、いい意味でのストレスが、生きる活力になっている。ただジムで運動をするだけでは得られない健康効果があると、私は確信しています。そして、それこそが働く意義だと思います」(下田さん・以下同)

 同社は、登録者が希望する日時とマッチする仕事先を割り振っていくワークスタイルのため、「毎日違うところに行くこともあるのでピクニック気分」と楽しむ登録者もいるという。

「管理員が日々変わることでのクレームはないですね。むしろ、挨拶も清掃も行き届いて気持ちがいいと評価をいただいています。“管理員=男性の仕事”というイメージが強いと思いますが、実は、細かいところに気がつき、コミュニケーション能力の高い女性にとても向いている。女性の登録者も3割に増えました」

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