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「資さんブランドを甘く見ていた」資さんうどん東京進出で“外様”COOが語る「北九州から全国展開」の展望 波乱の新規出店を助けたベテラン従業員たちの心意気

従業員とコミュニケーションを取るCOOの大井裕之氏

従業員とコミュニケーションを取るCOOの大井裕之氏

後継社長は広島生まれ、ユニクロ出身

 その後、大西氏は2015年に他界。地元の福岡銀行などが出資する福岡キャピタルパートナーズが株式を取得するかたちで一旦経営を引き継ぎ、2018年に投資ファンドのユニゾンキャピタルに事業譲渡された。その時に招聘されたのが、代表取締役社長の佐藤崇史氏やCOO(最高執行責任者)の大井裕之氏ら現経営陣だ。

 社長の佐藤氏はソニー、ユニクロを展開するファーストリテイリングなどで様々な経験を積んできたが、広島県出身で北九州に縁があるわけではなかった。埼玉県出身でゼンショーホールディングスなど飲食業界などで豊富な経験を持つCOOの大井氏も、「実はこの会社に入るまで、私は九州にすら行ったことがありませんでした」と振り返る。そんな大井氏は、運営を引き継ぐ前に資さんうどんの何店舗かを見て回った時の驚きが大きかったという。

「まずは出汁へのこだわりですね。創業者の大西さんが長年かけて磨き上げてきた味が脈々と受け継がれているんです。経営者として、この味をより多くの人に届けたいと、強く感じました。味へのこだわりはうどんだけではありません。ちょっとしたサイドメニューにいたるまで、行き届いているんです」(大井氏)

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