家計

【配偶者に先立たれたときのお金の問題】ひとりになったら“増える出費”は何か 食費は割高になりがち、生活が乱れ持病悪化で医療費がかさむケースも

ひとりになると出費が増えやすいケース7(イラスト/河南好美)

ひとりになると出費が増えやすいケース7(イラスト/河南好美)

2人分の食費が半分になることはない

 妻の他界後、割高になるケースがあるのが「食費」だ。シニア生活文化研究所の小谷みどり代表理事は「ひとりになったからといって、2人分の食費が半分になることはない」と語る。

「基本的に食材は一度に家族や夫婦の分を買うほうが断然安い。そのうえで主婦は無駄がないように冷蔵庫の中身を把握して1週間分などの食材を買っています。夫がひとりになると不経済になりがちで、外食や弁当を買ったほうが安いケースもあります。ただ、そうした食生活が続くと栄養が偏りがちになってしまう」(小谷氏)

 昨年、妻を亡くした都内在住の男性・Bさん(68)は食事や家事を全面的に妻に頼っていた。

 自立しようと奮闘するものの、壁にぶつかっているという。

「食費を節約しようとスーパーに食材を買いに行くのですが、ひとり身には厳しいなと感じる日々です。ひとりだと食べ切らずに余らせてしまって無駄にすることが多いのです。結局、弁当や惣菜に手が伸び、ついついあれもこれもと出費が増えてしまいます」

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