投資情報会社・フィスコが、株式市場の7月16日~7月19日の動きを振り返りつつ、7月22日~7月26日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は週間で1126.89円安(-2.74%)の40063.79円と下落。暗殺未遂事件をきっかけに、トランプ前大統領の存在感及び発言権が増したことから、米国株式市場ではトランプラリーと呼ばれる「資源、防衛関連、自動車買い」「医療、再生エネルギー売り」が進み、東京市場でも三菱重<7011>、川崎重<7012>など防衛関連銘柄の一角が買い優勢となった。
ただ、17日午後、バイデン政権が「対中半導体規制で最も厳格な措置を検討と同盟国に警告」といったニュースが伝わると、名指しされた東京エレクトロン<8035>を中心にアドバンテスト<6857>、SUMCO<3436>、レーザーテック<6920>など半導体株が総じて急落。為替市場でも、トランプ前大統領が「円安ドル高を批判」したことから、1ドル155円台前半まで円高ドル安が加速した。週末にかけては、NYダウやナスダック下落などが影響して、日経平均は40000円を割り込む場面も見られた。
なお、7月第2週(8-12日)の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を1258億円買い越し、現物と先物合計では1兆53億円買い越した。買い越しは3週連続となる。
日経平均は、7月11日に取引時間中の史上最高値42426.77円(終値の史上最高値は42224.02円)を付けた際、25日移動平均線との乖離率は短期的な過熱感を示す7%水準に達していたが、週末は25日移動平均線水準でのもみ合いとなった。同期間の東京エレクトロンの高安の値幅は9175円(7月11日高値:38930円、18日安値29755円)だったことから、日経平均を917円押し下げた計算となる。
今年の日経平均のけん引役だった半導体株は、米国発のニュースで難しい状況に陥ったと言えよう。バイデン政権による「対中半導体規制」だけではなく、存在感が増したトランプ前大統領は、台湾の半導体産業について「米国の半導体ビジネスの全てを奪った」「台湾が防衛費を負担すべき」と発言したことで、半導体受託生産世界最大手の台湾TSMCが下落するなど半導体産業に影響を与えている。値がさ半導体株が要人発言など関連ニュースに振らされやすくなっていることから、日経平均の方向感は乏しくなりつつある。