【1】基本検査をしているか
歯周病の診断や治療には、主に3つの検査が必要となる。「プロービング」は、歯周ポケットの深さをプローブ(探針)という器具で測る。1本の歯につき、外側と内側の各々3か所の6点の深さを計測するのが基本。
すべての歯がある場合は合計28本(親知らず含まず)なので、プローブ検査は168か所にもなる。プローブは、約20グラムの強さで歯周ポケットに入れるので、健康な人でも「ちくちく」と感じるはずだ。この検査では歯肉からの出血もチェックする。
所要時間は10分前後。この基本検査を行なっていない歯科医院が存在するので、注意したい。
「エックス線検査」では、歯を支えている歯槽骨の状態を調べる。歯周病が進行すると、歯根の周囲の骨が溶けて、エックス線画像では黒い影になって見える。注意したいのは、歯科医が画像を見せながら、状態を説明してくれるか。患者自身が理解しなければ歯周病は治せないので、重要なプロセスだ。
「プラークコントロールレコード」は、歯の表面に付着した歯周病の原因となるプラークを、赤い染め出し液で確認する検査だ。患者のセルフケアが如実に反映され、プラークが完全に除去された状態が0%になる。目安として、20%を下回るように指導される。この他、歯肉の腫れ、歯の動揺なども確認する。こうした検査を何も行なわない歯科医院に通い続けると、歯周病が治らないどころか、どんどん進行してしまう可能性もある。