株式市場が大暴落するなか、損切りした人や含み損を抱えてしまった人も多いかもしれない。株式投資がうまくいかないときに、個別の売買について“なぜうまくいかなかったのか”きちんと振り返っているだろうか。何気なくトレードをしていると、毎回同じような失敗につながりやすい。『世界一楽しい!会社四季報の読み方』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第103回は、「株ノートのすすめ」について。
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個別株投資の成績がいまいちパッとしないとお悩みの人におすすめしたいのは、「株ノート」をつけることです。わたし自身、株ノートのおかげで明らかに勝率が上がりました。
自分の失敗のクセを把握
株式投資で失敗するときは、同じようなパターンの場合が多いものです。たとえば、気になっていた銘柄を見たら、株価がぐんぐん上がっていたため、焦って飛びついたところが天井で、その後大きく下落してしまったなど。毎回、同じような失敗をしていても、自分では気がついていない、もしくは、忘れてしまっていることが多々あります。
株ノートをつけることで、まずは自分の失敗のクセを把握します。次に売買するときも、過去の株ノートを確認すれば、同じような失敗をしそうなときのブレーキとなり、無駄な売買を避けることができます。
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