ルーティンを作って自分のベストなリズムを維持する
「とはいえ、アスリートは無理をしてしまいがち。そこで、コンディションを管理するトレーナーやコーチがついて、選手の状況を見ながら1週間単位でメニューを調整していくんです。そうして、疲れをためないよう、ほどよく休養を取り入れています。
ただ、プロ選手ともなると話は別。彼らは休息の重要性をよく理解しているので、体からの声に耳を傾け、自分自身で対応することができます。つまり、最高のパフォーマンスを出すための、自分のベストな生活パターンがわかっているんです。
たとえば、多くの選手は体調日記を毎日つけていて、『このコンディションのときにはこう対処した』というパターンを把握しています。朝起きて少し変だなと感じたらトレーニングをやめてゆっくり過ごすなど、その時々で調整をするのです。大谷翔平選手が、疲労回復のため、睡眠の質と量にこだわっているのは有名な話ですよね」
ルーティン(決まりごと)を作ることで、自分のベストなリズムを維持するという方法もあるという。
「かつてのイチローさんの朝カレーが典型的な例です。半分暗示もあるかもしれませんが、それで高いパフォーマンスが維持できるならいい方法だと思います」
日々の体調や感情日記をつけることは、私たちでも参考になりそうだ。
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